身の丈に合ったバイク

初めに、今回の記事は通常の製品紹介ではなく、極々個人的な偏った視点から書いていますことをご理解ください。

また、メーカーの想定する用途以外の使用を万人に推奨するものではないことを、重々ご承知おきください。


BREETHから新しくホイールベース960mmのキッズバイクがリリースされました。
本来の目的とは異なるかもしれませんが、小柄な成人にも合うのでは?ということで、一台デモバイクを組んでみました。

※BREETHのサポートライダーでもあるNi Wei Wei選手も168cmながら、このバイクをテストしているとの事です。ですが本来の用途ではなく、耐久性等を保証するものではありません。
※今回は私情たっぷりの試乗用に個人的好みでパーツを変更しています。
主な変更箇所は以下の通り。

【ブレーキ】
Avidメカニカル→Hope Trial Zone
【ハブ】
BREETHノーマル→ハイローフランジ
【スポーク】
プレーン→バテッド
【クランク】
NEON→BREETH7075
【ペダル】
プラットフォーム→ケージ
【グリップ】
BREETHスポンジ→TIOGAスリム
【サドル】
BREETH KIDS→Extention
【タイヤ】
MAXXIS→CLEAN

※BREETH KIDS完成車の詳細は別の機会に改めてご紹介します。
まず前提条件として重要なことですので、少しばかりレビュアーの紹介をします。
▪︎1970年代前半生まれ
▪︎身長160cm
▪︎体重50kg
日本人成人男性の平均よりもかなり小さく、非力な中年男性です。

成長過程にある同身長の少年よりも手脚もずいぶん短いでしょう。
ですので、この記事は背の低い成人男性目線という非常に偏ったものとなっています。

自転車トライアルを始めたのは1980年代半ばでそれなりに歴は長く、色んな自転車に乗ってきました。
20/24/26各種ホイールサイズや、ロング/ショートなどの色んなフレームサイズも試してきました。
その中でも今でも強く印象に残ってるバイクが"ECHO KIDS"です。
ゼッケン15が私、隣は同じフレームに乗る当時中学生のリュウタ選手


その名の通り、子供用のバイクです。
これにフルサイズ用のフォークとステムを装着して乗っていた訳です。(当然既に成人して、現在と変わらない体格でした)

そんなバイクで、分不相応な思わぬ好成績をゲットしたこともありました。

フロントを高いところに置いた時の限界値が低かったり、沿わし降りで刺さりやすかったり、当時主流のフロント当て型ステアケースでは当てる位置がよりシビアだったりと、競技車両としての戦闘力は、当時の他のバイクに比べて高いとは言えなかったかも知れませんが、そんな他の"戦闘力の高い大人向けバイク"を軽く凌駕する「楽しさ」があり、それが好成績に繋がったんだと思います。

フルサイズバイクでは叶わなかったマニュアルフロントアップやバニーホップが楽にできる、それだけでも小柄な私には衝撃的な楽しさでした。


今回組んだBREETH KIDSは当時を思い出させるものとなりました。

(体重の軽い子供が乗ることを前提に造られたバイクで、さすがに耐久性は低く、1シーズン持ちませんでした。BREETH KIDSもオウンリスクで"試験的に"乗っています)







平均以上の身長の方や、競技で高みを目指す方は今回の記事はスルーしてください。
もしかしたら1000-1010mmくらいのバイクでも、私が感じた「楽しさ」を充分に味わえてるのかも知れません。

エンジョイ派や小柄な方は「こういう選択肢もあるのか…」程度にどこか頭の片隅にでも残してもらって、機会があれば体感してみてください。
トライアル×ストリートトライアルのハイブリッドをコンセプトに"ちっちゃい大人のオモチャ"に仕上げました
お母さんも納得!のサドル付きです。
ヘッドセクション
1 1/8ストレートです
シート・BBセクションは子供用とあって、やや華奢に見えます。これから耐久性テストも兼ねて乗り込んでみます。
テンショナーはスネイルカム
ブレーキ台座は負荷が分散されるよう考えられています。
純正サドルは見た目がややアレでしたので…手持ちのExtentionからしばし拝借。
ピラー径27.2なので、選択肢は広いですね。
こちらが純正サドル。
なかなかのインパクトあるデザインです。
見慣れたら可愛く見えて来る…かも?
※追記
サドルをExtentionからTIOGA D-spider EVOに変更。
現仕様で8kg切りの7.97kgです。

組み上げた日の翌日に、とあるローカル大会に参加させていただきました。
慣れていないのもあって、ステアなどではやや苦労しましたが、総じて楽しく、気持ちよく乗る事ができました。


始めて間もない方や中級者くらいまでは、ご自身での判断が難しく、トップライダーのバイクやセッティングが「正解」だと考えるでしょう。
もちろんトライアルは競技性の高いスポーツなので、それも一理あります。
ただもっと広い視点での「趣味としてのアクティビティ」と捉えると、多くの人にとっては「コンペバイク」「キッズ用」「大人用」という便宜上付けられた名称に囚われずに、身体のサイズや乗り方の趣向に合わせたバイク選びが大事だと考えます。

「上級者がそうしてるから」と真似る必要はありません。

何より「乗って楽しい」「気持ちいい」「ワクワクする」を最優先してください。








標準仕様完成車はコチラ。

Ohma products

主に自転車トライアル(バイクトライアル)関連の商品情報を提供しています。

0コメント

  • 1000 / 1000